2025年(令和7年) 本波 隆(ほんなみ たかし)福祉関係ニュース

2025年(令和7年)6月24日(水)中日新聞 記者コラム 風紋
3074回
礼状をいただいた。送り主は富山県黒部市の本波隆さん(74)。4月に富山版で本波さんのことを紹介した。定年退職後に勤務した同県入善町の社会福祉法人で、関連の温泉施設のブログを12年5カ月、3074回書き続けてきた。施設のPRなのだが、それだけでは味気ないと思い、毎朝15分の通勤で車から見える風景を出勤のたびにつづった。
3月下旬、時間帯は異なるものの本波さんの車に同乗させてもらった。黒部市宇奈月町から入善町に至る山あい。いわゆる田舎の景色の中で本波さんは目をこらし、日常の変化を探してきた。「雪囲いが外れたなとか、緑が濃くなったなとか、おばあちゃん、畑で何を植えているのかなとか。意識して見ていると日々、必ず変化はある」と本波さん。継続することのすごさと、物事を見る姿勢が刺激になった。(島崎勝弘)
2025年(令和7年)4月10日(木)北陸中日新聞
ブログ書き続け12年5ヶ月
黒部市宇奈月町浦山の元市社会福祉協議会職員の本波隆さん(74)は、今年3月まで12年5ヶ月にわたりインターネット上でブログを書き続けてきた。定年退職後に勤務した社会福祉法人「舟見寿楽苑」(入善町)の職員として、法人が営む温泉施設「ふなみの湯 ふれあい温泉」のブログを担当。最後は3月18日。本数は3074回にもなった。(島崎勝弘)
先月3074回で終了 黒部の本波さん
ブログを始めたのは、舟見寿楽苑での勤務開始直後の2012年11月1日。前任者から引き継いだ。狙いはふなみ湯のPR。ただ、PRだけでは読んでもらえないだろうと考え、毎朝の15分の出勤途中、車の中から見えた何げない宇奈月や入善の山あいの景色を通じ、その風情をつづってきた。
職場や景色の風情などつづる
「毎日更新したいと思った。必ず変化はある。桜が散ったとか、緑の葉っぱが出てきたとか、おばあさんが畑で何か植えているとか、意識をして見てると、分かる」と本波さん。ブログの最後は「あったかい温泉に入って...、考えてみるのも」と締めくくるスタイルを確立した。
父親が亡くなったときとインフルエンザや新型コロナウイルスに感染したときに、複数回中止したが、出勤日は欠かさず更新してきた。能登半島地震直後の昨年1月4日のブログでは「まさかの険しい坂を上ることになるなんて誰も思っていないもの...、余力があれば弱い人への援助のためになど、と考えるのも」と被災者への思いを寄せた。11月14日には3千回に達し、ブログ内でも回数に言及した。
3月18日、最後のブログでは、この日朝に見かけた白梅の話題とこの冬、大いに世話になった消雪装置に言及。「この度筆を擱(お)くことになりました」と最後であることを告げた。本波さんは「社会福祉協議会時代も広報紙を担当していたので、文章を書くことは苦手ではなかった。3月で退職することは昨年秋には決めていた。今後はネパール出身の妻の親の孝行に励みたい」。本波さんは慣れ親しんだ通勤の道を後にした。
2025年(令和7年)4月10日(木)富山テレビ(BBTテレビ) ライブBBT 15:20〜
マンスリー 北中タイムズ 15:27〜15:3
12年ブログを書き続けたのは?
毎朝みた風景を綴り続けて12年 本波隆さん
2012年入善町の温泉施設「ふれあいの湯 ふれあい温泉」ブログを引き継ぐ
通勤途中の何気ない様子
毎日変化は?
必ずある とこか違う
サクラの花が散った、緑の葉っぱが出てきた
毎日意識していると 必ずわかる
やるんだという気持ちだけ
今日 私はこれをやんだと決めればいい
毎朝顔を洗うのと同じである
やらないと気持ちがすっきりしなくなる
日常の自分の行動の中に入れてしまえば ほとんど苦にならない
3月18日 最後のブログ 12年5か月 3024回目の投稿
本波 隆(ほんなみ たかし)
