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修正会[しゅしょうえ] 1月1日
 修正会とは、正月に修する法要の意味、あるいは、飜邪修正[はんじゃしゅしょう](あやまった行いを改め、正しい行いをすること)の意味ともいわれております。どのお寺でも元旦には、世の中が平和安穏になり豊かな生活ができ、全世界の人々が仲よく、楽しく、その日暮しができるように、と祈る法要が行われます。 昔から一年の計は元旦にありといわれますように、新しい年の初めに、今日までのあやまった行いや罪けがれを悔い改め、新しい勇気と希望に満ちた第一歩を踏み出すために、まず元旦のお寺詣りが行われます。
涅槃会[ねはんえ] 2月15日(直前の日曜日)
 釈尊[しゃくそん]がクシナーラ城外沙羅雙樹[さらそうじゅ]の間で、御年80歳で涅槃[ねはん](入滅)に入られた忌日に、釈尊を追慕して行う法会です。釈尊入滅の年次は西暦紀元前486年といわれています。
彼岸会[ひがんえ] 3月20日,9月23日
 春分と秋分の日を中心とした七日間を春の彼岸、秋の彼岸といって、最初の日を「彼岸の入り」、中日を「彼岸の中日」、最後の日を「結彼岸」(彼岸明け)といいます。 仏道精進[しょうじん]の期間として、仏事を勤め、善根[ぜんごん]を修し、墓参等をする日とされています。彼岸の語は梵語[ぼんご]波羅蜜多[はらみつた]の訳で、くわしくいえば到彼岸、すなわち迷いの此の岸から、さとりの彼の岸に渡るということです。その修行法に布施[ふせ](めぐみ)持戒[じかい](いましめ)忍辱[にんにく](たえしのび)精進[しょうじん](はげみ)禅定[ぜんじょう](しずけさ)智慧[ちえ](さとり)等が説かれています。中日の太陽が真西に没するところを見て、極楽浄土への欣慕[ごんぼ]の心を起す日でもあります。
盆会[ぼんえ] 8月13日〜15日
 盂蘭盆会[うらぼんえ]というのが本当で「[たま]まつり」ともいいます。祖先の[れい]を迎え送りして、その冥福[めいふく]をねがう行事で、正月とともにわが国の二大節期とされています。梵語[ぼんご]ウランバーナの音訳で、[さかさ]まに[つ]るような苦しみを除く意味です。仏弟子目連尊者[もくれんそんじゃ]が仏の教示によってその母の餓鬼[がき]の苦を救った因縁に基づきます。 13日を迎え盆、16日を送り盆といって、家々に精霊棚[しょうりょうだな]を設け、亡き人々の精霊を迎えてまつるのです。精霊棚の前で住職が回向するので棚経[たなぎょう]といいます。
施餓鬼会[せがきえ] 8月14日
 一切の餓鬼[がき]のために、いろいろの飲食[おんじき]を施す法要で、別に期日は定まってはいませんが、盆会の頃に行われるならわしです。仏弟子阿難尊者[あなんそんじゃ]の延命転寿の説法に基づいて、先亡の追善回向のために、その善根功徳[ぜんこんくどく]を修するのです。
十夜会[じゅうや] 11月17日
 詳しくは十日十夜法要といって10月6日から15日まで十日十夜にわたって修する念仏会をいいます。当山では1日一座の法会となっています。 後土御門[ごつちみかど]天皇の勅許[ちょつきょ]により鎌倉光明寺で修して以来、浄土宗の大切な法要として一般に行われるようになりました。無量寿経に、阿弥陀如来への報恩と説かれています。この世での十日十夜の善根(よいことの種まき)が無量寿国での千歳[せんざい]の善根に勝るということに基づいて、この法要が行われます。